「ほそログ」

かっせ@ほそうで管理人の「旧車ほそうで繁盛記Weblog」+「日常+PC+カメラ日記」

大和ミュージアム感想


てなわけで、先日の靖国神社&遊就館に続いて「大和ミュージアム」に行ってきまして。
少しばかり感想をと。

一言で言えば、「せつないくて物悲しい」です。
大和ミュージアムは、中に入るといきなり10分の1の戦艦大和の模型が展示されており、いきなりのメインコンテンツに多少拍子抜けします。
しかし、この10分の1模型の展示が秀逸だったことに後々気づかされました。
この展示、少し階段を下りて下から見上げる大和、甲板の高さで見る大和、2階に上がって艦橋ほどの高さの大和、3階に上がって上から見下ろす大和と上下左右さまざまな角度からつぶさに大和を堪能できるようになっています。
しかし、3階まで上がったときに気づきました。この角度から見下ろす大和というのは、どこかで見た覚えがあると。
それはつまり、大和に爆撃を加えながらも余裕で写真撮影していた米軍機から撮影された写真でした。
そう思ってみると、一階の下から見上げる角度は、大和を転覆に至らしめた魚雷の角度じゃないかと。
そう気づいたとき、いいようのない「せつないくて物悲しい」気持ちが湧き上がってきました。

そして「大和の最後」を説明する展示の写真はそのほとんどが米軍の撮影したものです。
大和ミュージアムのおみやげ物コーナーで置かれているTシャツは1種類を除いてすべて「Made in China」であるという現実(当然唯一の日本製Tシャツを購入しました)。

呉の皆さんは、「戦艦大和」を、それを建造した呉の技術力を誇りに感じているご様子で、それはよかったのですが、現実は「米軍が撮影した写真」「中国製のみやげ物」に頼らざるをえないという物悲しさ。

3,056名もの大和と運命をともにした乗組員の皆さんの無念さを語るなど、おこがましいことなのでやりません。しかし、ミュージアムの外で売られていた「最後の戦闘配食」を再現したおむすびはおいしかった。そしてそれを食べて死んでいった方々に思いをはせるにつれて湧き上がるせつなさ。

わたしは大和ミュージアムでは手を合わせることがありませんでした。それはそこが神社でも平和祈念施設でもなかったからですが、手を合わせたとしても何と祈っていいのかわからなかったからかもしれません。


おりしも今日は終戦記念日
あらためて、すべての、戦争で犠牲になった皆さんたちに黙祷と哀悼の意をささげたいと思います。

追記:3階の「宇宙戦艦ヤマト」関連の展示は見なくてもよかったかも。それまでにあたためてきた情感がぶち壊し。入り口の等身大アナライザーとか特に。